ADVICE STAY 伊勢志摩への旅のアドバイス


もっと詳しく知りたい方はこちらへどうぞ。


●エリア別宿泊施設のすすめ
伊勢・二見・鳥羽・志摩の中でどのエリアに宿泊するのがいいのかを、各ポイント別に説明します。

・伊勢
伊勢神宮のお膝元である伊勢市には宿泊施設の数はそれほど多くはありません。
大別すると、大規模ホテルと小規模旅館・ビジネスホテルのどれかを選択することになります。

大規模ホテルは以前からある3軒に加え、新しく2軒が増えました。
いずれもシティホテル感覚で食事無しの宿泊をすることができるので、食事は外で食べたいものを、という人にオススメです。

小規模な旅館は、アットホームで、伊勢言葉でもてなしてくれるというメリットがあります。
古くから、お伊勢参りの人を迎え入れてきた歴史のある宿などでは、昔話を聞くこともできるでしょう。


・二見
ひなびた海辺の旅館街、というのが二見の特色です。
皇室が利用する老舗旅館をはじめ、規模的には大小さまざまな宿があります。
伊勢と鳥羽を観光し、静かな宿に泊まりたいという人には、立地的にも環境的にも二見がオススメです。


・鳥羽
伊勢志摩でいちばん多くの宿泊施設があるのが鳥羽です。
鳥羽といってもエリアは広く、駅周辺・安楽島・パールロード沿い・離島の4つの地区に分けられます。

駅周辺には大規模ホテル・旅館が多く、観光客をはじめ社員旅行などの団体に利用されることが多いようです。
鳥羽駅近くの観光施設や船で島めぐりをする人には便利な場所です。

安楽島には公共の宿、会社保養所、一般ホテル・旅館、ペンションなどさまざまなタイプの宿泊施設があります。
駅から車で10分ほどと、ほんの少し離れているだけですが、リゾート気分の味わえる場所です。

パールロード沿いには、大規模な宿もありますが、民宿の数が多いことでも有名です。
なかでも国崎(くざき)と相差(おうさつ)はおいしい魚介類を出してくれる民宿がたくさんあり、食事目的の利用者が多いのが特徴です。
旦那さんが漁師で奥さんが海女という民宿では、伊勢志摩のどのエリアよりも新鮮な海の幸が食べられます。
また、天然温泉があるので、温泉を目的に宿を選ぶ人にもおすすめの場所です。

鳥羽からは市営定期船で、坂手島・菅島・答志島・神島などへの離島に渡ることができます。
なかでも答志島は宿泊施設が多く、温泉もあるので人気の高いスポットです。
いずれの島でも新鮮な魚介類を中心とした食事を出してくれます。
釣りを目的とした人にもこれらの島々は最適です。


・志摩
志摩もエリアが広いので、地区別に説明します。

磯部町周辺はスペイン村を目的とした人にとって便利な場所です。
宿泊施設数は多くはないので、便利で低料金なところはオンシーズンには早めの予約が必要です。

阿児町の賢島は伊勢志摩で最もリゾート度の高いところです。
海の幸フランス料理で名高い志摩観光ホテルをはじめ、大規模な宿泊施設が集中しています。
大王町には町営の宿泊施設があり、低料金な点で人気を集めています。
志摩町には民宿が多く、魚介の水揚げ港が近いこともあって食通には人気の高い場所です。

浜島町は[伊勢えび王国]を名乗っているだけあって、伊勢海老料理をセールスポイントにしている宿が多いのが特徴です。
伊勢志摩で初めて天然温泉を掘り当てた場所なので、温泉設備を誇る宿にも人気が集まっています。
総合レクリエーション施設の合歓の郷もこの浜島町にあります。

南勢町と南島町にはアウトドアの遊びを楽しめる宿泊施設がそろっています。
伊勢志摩でいちばん南にあり、アクセスはやや不便ですが、そのぶん人が少なく、豊かな自然を感じられる場所です。


●ホテル志摩スペイン村のすすめ
スペイン村で思い切り遊びたい、スペイン気分を満喫したい、という人には、ホテル志摩スペイン村での宿泊をおすすめします。
スパニッシュなムード満点のインテリア別にタイプの違うさまざまな部屋があります。
飲食施設も、スペイン料理はもちろん和食洋食中華各種が充実しています。
遊んで、泊まって、テーマを[スペイン]に絞ってみるのも楽しい旅になることでしょう。

●神島に泊まる
鳥羽から市営定期船で40〜50分。
伊勢湾にポッカリと浮かぶ三角形の島、それが神島です。

三島由紀夫の小説[潮騒]の舞台になったことでも有名な神島には、小説にも登場する名所が数多くあります。

この神島の中でいちばん歴史のある宿が藤文(ふじぶん)旅館。
過去何度か[潮騒]が映画化された際には、関係者の常宿になったところです。
歴史もさることながら、ここの料理は新鮮な海の幸を使っており、常連客の多いことからもそのおいしさが想像できます。

釣りを目的に島へ、また何もせずのんびりと・・・神島では時間がゆっくりと流れています。

●鳥羽の穴場の宿
伊勢志摩で最も宿泊施設の数が多く、そのぶんどこにしようかと困ってしまうのが鳥羽での宿泊です。
そこで、ちょっと変わった宿をおすすめします。

・マリンリゾートホテル・ニュー美しま 電話0599−25−5111

鳥羽駅から徒歩5分の専用桟橋からホテルの専用船で2分。
ホテルの建物のほか、ログハウスのレストラン、海水浴のできる浜辺、釣りのポイントなどが敷地内に点在しています。

ここの特色は1泊朝食付きのシステムのある点。
2食付きが基本の鳥羽の宿の中では、このシステムは目立っています。
夕食は別注文として用意されていますし、ログハウスのレストランで好きなものを注文することもできます。
または、船で鳥羽市街へ出かけることも可能です。

お客さんが好みに合わせて夕食を選べるので、旅のプランにはこういう宿はおすすめです。


●伊勢の昔を感じる宿
江戸時代、伊勢神宮の外宮と内宮を結ぶ街道としてにぎわったのが伊勢市の古市(ふるいち)。
お参りを終えた人々が精進落としと称して遊ぶ遊郭があったことでも知られており、江戸の吉原、京の島原に並ぶ繁栄を見せていたそうです。

・旅館 麻吉 電話0596−22−4101

伊勢市・古市に、天明2年(1782年)創業の老舗旅館[麻吉]はあります。
空襲で焼かれた古市にあっても、ここだけは戦火をまぬがれました。
石段に沿って建てられた木造5階建ての建物は懸(かけ)造りと呼ばれ、伊勢の昔を語る上でも貴重な存在です。

明治時代には約30人もの芸妓を置いていたといわれ、蔵を利用した歴史館には当時使用していた伊万里や古九谷などの食器類、蒔絵や置物が展示されています。

伊勢に宿泊し、神宮へ詣でるのなら、この[麻吉]に泊まるのが、風情の点でいちばんいいようです。



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